2012年9月23日日曜日

ソフトバンクモバイルのiphone5のLTEが緊急地震速報受信できない理由

LTE、緊急地震速報受信できず=来月から順次対応―ソフトバンクのiPhone5 - WSJ日本版 - jp.WSJ.com


1.はじめに、今回のソフトバンクモバイルの緊急地震速報への対応について
2.ソフトバンクモバイルのFDD-LTE iphone5で緊急地震速報が使えない理由
3.au KDDIとドコモのFDD-LTEは、緊急地震速報に対応済み
4.ノキアシーメンスネットワークスが通信キャリア毎に、緊急地震速報ETWSの実装時期が異なる理由
5.ノキアシーメンスネットワークス製品を使う通信キャリアのリスク
6.ソフトバンクモバイルファミリーのエリクソンが緊急地震速報ETWSに対応できていない不思議



1.はじめに、今回のソフトバンクモバイルの緊急地震速報への対応について
引用した朝日新聞の記事の通り、ソフトバンクモバイルのFDD-LTE対応のiphone5では、緊急地震速報が使えない。この件について解説する。

以下の記事では、使えない理由を解説するが、緊急地震速報に現時点で対応していない事を、2012年9月21日のサービスインの後に、メディア経由で一般ユーザーに伝わるという事自体、通信キャリアの対応としては不誠実だと思える。特に、この緊急地震速報に関しては、昨年の大震災以降は特に、一般ユーザーにとっても重要視している機能であり、今回の通信キャリアとしての対応は、いかがなものか。使えないなら、使えないで、事前に、ユーザーにわかりやすく告知し、いつになったらサポートするかまで、伝えるのが通信キャリアとしての役割であろう。

2.ソフトバンクモバイルのFDD-LTE iphone5で緊急地震速報が使えない理由
使えない理由は、ソフトバンクモバイルのFDD-LTEの無線基地局が緊急地震速報に対応していないからだ。

もう少し説明を加えると、緊急地震速報に対応するには、ソフトバンクモバイルが採用している、エリクソン(東名阪都心部エリア)とノキアシーメンスネットワークす(それ以外のエリア)の無線機(eNodeB)が、ETWSという機能を実装していないからだ。
*ETWSというのは「Earthquake Tsunami Warning System」の略で、直訳すれば地震津波警報システムです。

iphone5でFDD-LTEに対応していることがわかっていて、ソフトバンクモバイルファミリーのベンダー、エリクソン・ノキアシーメンスネットワークスが、ETWS開発が間に合わず実装できないで、中途半端なままサービスインした事は、通信キャリアの対応としては、非常に残念な事である。

3.au KDDIとドコモのFDD-LTEは、緊急地震速報に対応済み
ちなみに、同じFDD-LTEのサービスを行っている、ドコモや、9月21日に同日にサービス開始したKDDIは、問題なくETWS緊急地震速報に対応している。

少し、不思議なのは、ノキアシーメンスネットワークスのFDD-LTEの無線機(eNodeB)に関しては、KDDIでも採用されている。

ノキアシーメンスネットワークスがKDDIに供給しているFDD-LTEの無線機(eNodeB)では、ETWS緊急地震速報の機能を実装し、問題なくサービスインしている。

一方で、ノキアシーメンスネットワークスがソフトバンクモバイルに供給しているFDD-LTEの無線機(eNodeB)は、同機能に対応していない。

4.ノキアシーメンスネットワークスが通信キャリア毎に、緊急地震速報ETWSの実装時期が異なる理由
考えられる理由としては、同じノキアシーメンスネットワークスでも、KDDIに供給しているFDD-LTEの無線機(eNodeB)は、元モトローラの製品を供給している。一方で、ノキアシーメンスネットワークスがソフトバンクモバイルに供給している無線機(eNodeB)は、ノキアの製品を供給している。 同じメーカー、ノキアシーメンスネットワークスの無線機(eNodeB)でも、全く別々の開発製造プロセスを得たプロダクトなので、こういった違いが出てきたと考えられる。

5.ノキアシーメンスネットワークス製品を使う通信キャリアのリスク
蛇足であるが、ノキアシーメンスネットワークスに関しては、赤字状態が数年続いており、このように、同じFDD-LTEの無線機(eNodeB)製品でも、ノキア製とモトローラ製で、ダブルでラインナップが続いている事自体が、経営の効率化を妨げている一つの要因とも考えられる。

一方で、いずれかのタイミングで、ノキアシーメンスネットワークスのプロダクトラインナップは、ノキア製とモトローラ製を、一つにしなければいけないが、もし、ノキア製に統一したときは、KDDIへの無線機供給に影響が出て、もしモトローラ製に統一したときは、ソフトバンクモバイルへの影響が出る。

ノキアシーメンスネットワークスのFDD-LTE基地局製品を使っている、KDDIとソフトバンクモバイルであるが、いずれかが、近いうちに、採用製品を、変更してスワップしなければいけないという状況になるのは、誰もが予想できる事だ。
(表向き上ノキアシーメンスネットワークスとメーカーは同じであるが、事実上無線機の中身が、全くかわるので、メーカーを変えるのと同じインパクトがある。)

最後に、今回のiphone5のFDD-LTEのETWS緊急地震速報の基地局への機能実装についていうと、ノキアシーメンスネットワークスにかんしては、KDDIには対応が間に合って、ソフトバンクモバイルには対応が間に合わないという、正直悲惨な状況である事は間違いない。

6.ソフトバンクモバイルファミリーのエリクソンが緊急地震速報ETWSに対応できていない不思議
エリクソンの場合は、ソフトバンクモバイル一筋で生きているのに、なぜ実装が間に合わなかったかは不思議である。ソフトバンクモバイルによるベンダーマネジメントがだめだったのか?それとも、単純に、いつも通り、エリクソンの開発遅延なのか?。。。

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 ソフトバンクモバイルが導入したばかりの携帯電話向け高速通信規格「LTE」で、緊急地震速報を受信できないことがわかった。対象地域は主要都市の一部で、同社は10月下旬から年末にかけて段階的に解消する方針。LTEに対応する「iPhone(アイフォーン)5」の購入者には説明しているという。
 同社によると、現時点では、LTEのネットワークが緊急地震速報や津波警報などの「緊急速報メール」の配信サービスに対応できていないという。従来型の通信規格「3G」は対応しているという。
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1 件のコメント:

  1. ソフトバンクモバイルはエリクソンに丸投げ、エリクソンは超縦割りの会社のため、コアからエッジにまたがる緊急呼のシステムインテグレーションは出来ない。
    その結果 時間ばかりかかって開発がスタートできなかったというのが事実でしょう

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